2014年5月の記事です。

≪2014年4月 2014年6月≫

5/23~24 4thTF 電装・操舵系ログ

書いた人: R.Yamada | 14/05/25 02:24

4thTFお疲れ様でした。
久しぶりに走ったら心肺機能の衰えに気づいてしまった操舵担当です。

始めに今回のTFの電操班の反省点を。

・回転計
 動作は問題なし。
 取り付けの際にドライブシャフトとの干渉が起こることがあるようなので、取り付け用の台と遮光用の覆いを早めに作りましょう。
・気速計
 今回、超音波式気速計を試験的に搭載。
 向かい風の状況で対地速度よりも測定値が低いことから測定値の絶対値の信頼性は怪しいが、気速の上下に対して良い応答を示しているためにキャリブレーションを行えばいい感じになるかも。
 尚、従来のロータリーエンコーダ式と比較して低い気速に対しても反応する模様。
・高度計
 プログラムの修正により良い感じになってきたように見える。
・出力計
 動作は問題なし。
 設計出力に一致する値が得られている模様。
 各フライトの後半では出力が一致に落ちるがこれは減速指示後か?(要確認)。
・GPS
 動作は問題なし。
 11本目の最後に45秒ほど通信が途切れている箇所があったが保持の際に誰かがGPSモジュールに触れたのかも?
 上田と前田の接合部あたりについているGPSモジュールを手で覆ってしまうと衛星との通信に支障をきたす可能性があるので触らないように注意してください。
・操舵
 尾翼の動作は問題なし。
 全体設計に煽られたため今回から操舵ログの記録を導入し、尾翼の切れ角と全体設計との間で懸案となっていたサーボモータの温度上昇と電源電圧変動についてログを取ってみた。


以下、計器・操舵・GPSログです。
8~11本目の長距離のみ抜粋して掲載します。
風向風速は計測係から提供してもらったものです。(風向12時が向かい風を表す)

先日OB様とお話しする機会がありまして、一昨年はグラフの縦軸を2軸にして回転数・出力・高度・速度を1枚のグラフで表していたとのことを伺ったので試してみました。
回転数・出力は左側の縦軸、高度・対地速度・対気速度は右側の縦軸で表示されています。

操舵ログの尾翼切れ角は、水平尾翼はアップを正、垂直尾翼はレフトを正として表示しています。

<8本目 長距離>
風向風速 前:12時1.9[m/s] 後:1時1.7[m/s]
8本目長距離計器・操舵ロググラフ.png
8本目長距離GoogleEarth軌跡.png
<9本目 長距離>
風向風速 前:12時1.8[m/s] 後:11時1.1[m/s]
9本目長距離計器・操舵ロググラフ.png
9本目長距離GoogleEarth軌跡.png
<10本目 長距離>
風向風速 前:12時1.8[m/s] 後:1時1.2[m/s]
10本目長距離計器・操舵ロググラフ.png
10本目長距離GoogleEarth軌跡.png
<11本目 長距離>
風向風速 前:データなし 後:2時1.0[m/s]
11本目長距離計器・操舵ロググラフ.png
11本目長距離GoogleEarth軌跡.png


<尾翼サーボモータ 基盤温度ログ>
飛行時の負荷や日の出後の周囲の温度上昇によってサーボモータの温度も上がるようですが、特に危険な水準に達しているわけではなさそうです。
なお、たまに値がマイナスまで落ちているのは通信エラー時です。
4thTFサーボ基盤温度ロググラフ.png

<尾翼サーボモータ 電源電圧ログ>
尾翼サーボモータの電源にはEneloopPro8本を使用しています。尾翼取付直後(1:00くらい)からずっと尾翼の電源は入れたままなのですが電源は十分な電圧を維持してくれているようです。
4thTFサーボ電源電圧ロググラフ.png

最後に。
全体設計に、飛行中の桁の温度を測るのと、飛行中に回転数等の情報を無線で飛ばして外部(琵琶湖でのボート上など)でも参照できるようにする(ダウンリンク?)のを煽られたので整備を進めていきます。

以上です。

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5/14 回転試験 電装系ログ

書いた人: R.Yamada | 14/05/15 12:41

5月14日(水)の回転試験のログを掲載します。
今回CPPがおおよそ成功して一安心です。

ペラシャフトを引っこ抜く前後で2枚のグラフに分けています。
1枚目は左から、
 1.  70回転 30秒 cpp0
 2.  90回転 30秒 cpp0
 3.  90回転 30秒 cpp0
 4.  90回転 30秒 cpp0
 5.  70回転 30秒 cpp1
 6.  90回転 30秒 cpp1
 7. 100回転 30秒 cpp1
 8. 100回転 30秒 cpp1
 9.  80回転 30秒 cpp2
10.  80回転 30秒 cpp2
11.  80回転 30秒 cpp2
12. 100回転 30秒 cpp2
13. 110回転 30秒 cpp2
14.  90回転 30秒 cpp0
です。
尚、CPPは、
cpp0 → CPP未使用。通常の重さ。
cpp1 → CPP1段階目。軽い。
cpp2 → CPP2段階目。かなり軽い。
と、表記しています。

140514_回転試験_計器ログ1グラフ.png

2枚目は左から
15. 70回転 30秒 cpp0(途中で減速)
16. 70回転 30秒 cpp0
17. 90回転 30秒 cpp0
18. 90回転 10秒 cpp0 → 100回転 10秒 cpp1
19. 90回転 10秒 cpp0 → 100回転 10秒 cpp1
20. 90回転 10秒 cpp0 → 100回転 10秒 cpp1(切り替え時に一時cpp2に)
21. 90回転 10秒 cpp0 → 100回転 10秒 cpp1
22. 90回転 10秒 cpp0 → 100回転 20秒 cpp1
です。

140514_回転試験_計器ログ2グラフ.png

下のグラフが22本目(90回転・CPP0段階で10秒 → CPP1に切り替えて100回転20秒)を取り出したものです。
回転数が90→100[RPM]と変化した時に出力が350[W]から380[W]に増加しています。
CPPの設計上では出力は変化しないはずらしく、またCPP用サーボは目標角まで到達しているのでプロペラは目標位置まで切れていますし20秒あればローパスフィルタの位相遅れも解消されるはずですし・・・どうして出力が増えるのか?という点が次の課題です。

140514_回転試験_計器ログ90回転→100回転cpp1グラフ.png

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  • OB [ここまで詳しく性能が測れるなら、機体全体...]

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5/11 サーボモータ特性実験

書いた人: R.Yamada | 14/05/11 18:53

操舵担当です。
ペラのCPP担当の提案で可変ピッチプロペラに使っているサーボモータの特性実験をやってみました。

可変ピッチでサーボを使っていると負荷が大きかったり機構が引っかかったりで結構な電流が流れ、サーボが発熱し挙句の果てに保護機能が働いて自動でパワーダウンするという始末です。

そこでサーボのトルク・電流・位置偏差についての特性を調べてみようという企画です。
そうすればサーボにどのくらいのトルクがかかっているかが推定できるようになりますからね。

実験はクランプで固定したサーボにカーボン製のアームをつけて、ペットボトルのおもりをかけたときの電流値と位置偏差を調べました。
電流値はテスターとサーボ内部のセンサの2通りで測定しました。
位置偏差はマイコンから送信した目標位置とサーボ内部のセンサで測定した現在位置から求めました。尚、過渡状態ではなく定常状態に入ってからの位置偏差です。

トルク-電流特性、トルク-位置偏差特性を以下に示します。

RS405CB_トルク-位置偏差・電流特性グラフ.png

サーボ内部の電流センサは何だか気まぐれですね。
おおよそはテスターの値に追従してますが稀に妙に低い値が出たり・・・
サーボのデータシートにも、この値はあくまで目安として...的なことが書いてありましたしこんなもんなんですかね。

それはさておきサーボのフィードバック系は位置偏差や速度偏差を元に電流電圧の出力を決定しているのでしょうから、定常状態では位置偏差から電流値やトルクを大雑把に推定することなら出来そうです。(当然ある瞬間の位置偏差から電流値とトルクを一意に決定することは出来ません。あくまで"大雑把に推定"です。)

RS405CB_位置偏差-トルク・電流特性グラフ.png

以上です。

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5/9 回転試験 電装系ログ

書いた人: R.Yamada | 14/05/09 15:47

操舵担当です。
5月8日の回転試験のログを掲載します。

これまで出力計のデータ処理には移動平均法や三角関数への最小二乗近似によって低周波成分の抽出を行っていましたが、今回はIIRフィルタという処理方法を試してみたところ、これまで試した方法の中では最もきれいに低周波成分が抽出できているようです。(その分どうしても位相遅れとのトレードオフが生じてしまうのですが。)

140508_回転試験_回転数出力グラフ.png

謝辞
MeisterOB様、ロ技研部長様にディジタルフィルタについてご指導いただきました。

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3rdTF 電装系ログ お詫びと訂正

書いた人: R.Yamada | 14/05/07 19:38

操舵担当です。
先日公開しました3rdTFのログですが、出力計データに誤りがございましたため修正したログを掲載いたします。

<7本目:中距離>
7本目出力計修正.png

<8本目:中距離>
8本目出力計修正.png

<9本目:中距離>
9本目出力計修正.png

<10本目:中距離>
10本目出力計修正.png

ご迷惑をお掛け致しました。

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5/2~3 3rdTF 電装系ログ

書いた人: R.Yamada | 14/05/04 04:32

操舵担当です。
3rdTFお疲れ様でした。

3rdTFの電装系ログを掲載します。

各計器について気になる点をいくつか。
・回転計
 遮光のための覆いが欲しい(二度目)。
 前田桁との固定がやや不安。
・高度計
 前回ローパスフィルタの必要性が発見されたのでソフトウェアの改良中だったが間に合わず。
 次回TFまでになんとかしましょう。
・気速計
 GPSから算出した対地速度、計測係から提供してもらった風向風速をもとに検証する限り値が低く出ている模様。
 詳細は本記事末尾にて。
 
・出力計
 左脚用の出力計も搭載し、両足の合計出力を測定できるようになった。
 回転試験では右脚と左脚の出力は同じくらいなのだが、飛行中は右脚と左脚の出力差が非常に大きい、というかほとんど左脚だけで漕いでいるような状態が観測された。
 右脚よりも左脚の方が出力が大きいことは先の回転試験でも確認されていたが、飛行時にこれほど大きな出力差が出ることは想定外だったため、全体設計やパイロットを始め自転車に詳しい人々にも話を聞きながら検証を行いたい。
 
<回転試験:最後の2回分(70回転30秒・90回転30秒)>
回転数出力グラフ.png

飛行10本分全てのログを掲載すると量が多くなるので、7本目以降の中距離の分のログを掲載します。
<7本目:中距離>
⑦中距離_計器グラフ.png
⑦中距離_GPS.png

<8本目:中距離>
⑧中距離_計器グラフ.png
⑧中距離_GPS.png

<9本目:中距離>
⑨中距離_計器グラフ.png
⑨中距離_GPS.png

<10本目:中距離>
⑩中距離_計器グラフ.png
⑩中距離_GPS.png


・気速計の検証について
 気速とは機体に対する風の相対速度のことなので、機体の対地速度と地上の風向風速が分かると気速の推定値を求めることができます。
 こちらが計測係から提供してもらった地上の風向風速ログです。(風向12時は向かい風を表します。)
風向風速ログ.png

 7~8本目は地上が無風なので対地速度と対気速度が一致し、9~10本目は地上が向かい風なので対気速度が対地速度よりも大きくなると考えられます。
 しかし気速計の測定値を見てみると・・・
気速計検証.png
 

・・・なかなかうまくいっていませんね。
対気速度が2[m/s]ほど低く測定されているようです。
実は去年も似たような現象が観測されたので現在採用しているロータリーエンコーダ式については正直悲観的で、現在開発中の超音波式気速計に期待です。

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4/30 回転試験 電装系ログ

書いた人: R.Yamada | 14/05/01 15:53

お疲れ様です。
ラダートリム実装が間に合うかどうかの瀬戸際にいる操舵担当です。

4月30日の回転試験のログを掲載します。
今回初めて左脚の出力計を実装し、両足の合計出力が測定できるようになりました。

こちらが2本目の90回転30秒の回転計、出力計ログです。
140430_回転試験_回転計出力グラフ.png

次に左右の出力計の和を取ってみます。
また、左右の出力に差があるように見えるので、左脚出力-右足出力 の値もグラフにしてみます。
140430_回転試験_出力計和差.png

合計出力は350[W]でした。
これまで右足出力計から推定していた値と良い一致を示しています。

左右の差を見てみると、最も大きい時で20~30[W]ほど左脚の方が出力が高いようです。
パイロット氏は左利きらしいですし、本人も回転試験前に左脚の方が高いかもしれないと言っていたのですが、それらに一致する結果が得られました。

以上です。


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