speが2012年12月 9日に書いた記事です。

NATS大会(2年生チーム)

書いた人: spe | 12/12/09 01:40 | コメント(0)

とうとう「次期」の接頭語がとれてエレキ主任となりましたspeです.

さて,去る11/23,2012年ワールド・エコノムーブ・グランプリ最終戦NATS大会にMeisterエコノムーブ部門は2年生・3年生チームに分かれて参加してきました.
我々2年生チームは前回の袖ケ浦大会同様'06度の先輩が制作した車体「Trilobit(トリロビート)」をカスタマイズし,夏の大掃除でMeister倉庫から発掘された特殊電装のEV用ハイパワー仕様モーターを動力として利用しました.

この大会は早朝から雨が降り始め,非常に寒い中でのセットアップとなりました.車体の雨対策が万全ではなかった「Trilobit」は,練習走行で車内に水がたまりプール状態に.
しかたがないので錐を用いて即席の排水口を設けて対策しました.
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雨の中のセットアップ
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乗り込むドライバー
大会の本戦では雨も小降りになり,「Trilobit」は特にトラブルもなく,順調なペースで走り続けました.
レース開始から1時間45分,ここでとうとう電池の電圧降下により坂を登りきれずに停車.しかし10分後電池の回復をまって坂を登りきり,1周を追加.その勢いのままにその次の周の坂を登りきり,もう一周なるか,と思われた所で競技時間が終了しました.
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走行するトリロビート
最終的な結果は"一周1100メートルのNATSサーキットを31周し31チーム中14位"でした.
回路構成・ギア比ともに全く同じ構成であった去年の車体「Gungnir」よりも11周も少ないのですが,これは雨の影響が大きいと考えられます.さらに,ドライバーの慣れや回路の知識の不足(私たちの代のドライバーは車班です)なども大きく関わっているかと思います.
車体のトラブルは少なかったものの,他の方面では小さいトラブルが結構ありました.

まず第一に,これは車班と共通ではありますが,車体の防水が杜撰であったこと.
トリロビートはアッパーとアンダーの間にはスポンジが入っており,これにより車内への水の浸入は殆ど無いだろう,などど練習走行開始までは思っていました.しかし実際に走ってみると,車内は水浸し,モーター周りには大量の水滴がついていました.この時念のため,と思って行なっていたモーターコントローラーへの防水対策を少しでも怠っていたら,コントローラ内部でショートを起こしすぐに走行不能になっていたことは間違いありません.

第二に,ドライバーとピットの通信ができていなかったこと.
今までのマイスターではドライバーとピットで意思疎通ができるように双方に携帯電話を用意し,ドライバーはハンドフリーのヘッドセットを用いて会話を行って来ました.しかし今回,使用するはずだったヘッドセットでの通話がうまく行えず,本戦ではピットとの通話ができませんでした.これは事前にしっかりと確認をしていれば防げたことでした.

第三に,ロガーの記録が取れなかったことです.
今年の9月以降,データロガーにはSDカードにうまくデータの記録ができないという問題が頻発していました.また,その記録の取れなさにも種類があり,
1.実際には記録がとれているものの,記録時間を保持している値の部分がなぜか実際の値よりも小さくなっており,専用のデータ吸出し用ソフトウェアでSDカードからうまく走行記録を吸い出せない.
2.ある時点からの記録が実際に行われていない.
この2つが確認されています.前者に関しては,SDカードの内部のバイナリデータを直接ダンプし後から整理することで走行記録を解析することで対処できます.後者に関しては記録そのものが行われていないので後からはどうしようもありません.今回のトリロビートに起こったのは後者でした.それもよりによって,大会開始4分半でこれが起きたため,ログデータはほとんど取れなかったと同じことになります.
このような問題がどうして起こるのか,なぜ今年の9月以降発生するようになり,それ以前では問題なかったのか,また症例が2つに分かれるのはなぜなのか,未だに何もわかっておりません.
そもそも,ロガーのソフトウェアは私たちの4つ上の代の先輩が制作しており,その全貌を完全に把握している人間は今のMeisterエコノムーブ部門の中には皆無です.このプログラムの全容の把握と問題の改善が次年度の大会までの急務といえるでしょう.
また,以前の記事で紹介したロガー用無線ユニットはうまく動きませんでした.「実用に耐えれるようになったのではないか」などと大口を叩いた手前まったく恥ずかしい限りですが,これによってログがとれたのは最初の一周のみでした.しかし大会終了後,無線ユニットにリセットを掛けて通信を行なってみたところ問題なく通信ができていたため,うまく通信ができなかった原因は無線ユニット本体側にあることが分かりました.その理由には大まかに目星はついており,おそらくデータ受信割り込みの関連で無限ループが起こっていると思われます.これがとれていれば,データロガー本体の記録が取れなくともおおまかなログが残ったわけなのですが,残念です.次回以降,これを用いるときにはこのようにならないように改善していきたいと思います.

今回の大会もまた問題点が多数出る大会となりました.これで3年生もついに引退,我々がエコノムーブ部門の最上級生としてームの中核を担うことになります.来年度いい成績を残せるよう,精一杯努力して行こうと思います.


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