T.Hirozumiが2011年8月13日に書いた記事です。

ニュータイプ・サーボモーター

書いた人: T.Hirozumi | 11/08/13 02:21 | コメント(0)

 どうも、前の記事をだらだら続けるのもあれなので、新規一転今年使用されたサーボの話をしましょう。
ちなみに、今回の話は去年僕の担当ではなかったところなのでおかしな所があるかもしれません。
ここは違うだろ!おかしいだろ!って所があったらどしどしコメントください!

 今年採用したサーボモーターは双葉電子工業のRS401CR(メーカーサイト)です。
例年、MeisterではFutabaのサーボを使ってるんですが(昨年はS9152)、今年は例年のRCサーボと違ってコマンド通信方式のものが使用されました。

さてその気になる違いですが、

1つ、サーボの制御パラメータを変更可能!
2つ、サーボのステータスがフィードバック!
3つ、通信方式がRS485(半2重差動通信)!
4つ、ホストが停止してもサーボは動作継続!
5つ、S9152より18g軽量!(67g)
といったところでしょう。

 去年まで採用していたRCラジコン向けのサーボモーターは制御パラメータが当然のようにラジコン機向けに設計されていて、巨大な人力飛行機の尾翼(慣性モーメントが段違いですからね・・・)に対してハンチング等の現象が起きかねない状態でした。もちろんそのような状態では無駄に電気が消費されてしまいますし、尾翼が微細とはいえ振動しているのはテールパイプと尾翼に(精神的に?)よろしくないです。 そこでパラメータといじって機体に最適な値に調節するはずでした。しかしそうはうまく行かず、昨年の場合では初期設定からいじるとハンチングがひどくなる一方になってしまいましたorzただ、刻々と変化する横風にオールマイティに対応することができるのか?という疑問は残ってたりしてます。まぁこのへんはトライアル&エラーでしょう。頑張ります。

 さて、2つ目の違い。サーボからのデータのフィードバックですが、このサーボは温度負荷実際の角度(目標値に非ず)をホストが知ることができるんです。(ちなみに上位モデルだと電源電圧も行けるようです。なぜこのモデルに搭載されてないかが謎ではありますが・・・) 負荷はモータに印加されている電流値からの概算値であり、周囲の温度、電源電圧によって変化するとメーカーの方はおっしゃっていましたが、長年謎とされていた「尾翼サーボに必要とされるトルクはどのくらいか?」という疑問を解消する手がかりになるんじゃないかな?と思ってたりします。(他の方法だとリンケージ用のロッドに歪みゲージという案もありますが敷居が高い!) それ以外にも、目標値ではなく今実際に切れている角度を知ることができるようになったため、従来搭載していた切れ角計(尾翼の横風があたりサーボが負けてしまったときに重要だそうです。)を搭載しなくてよくなりました。

 次に3つ目、通信方式がRS485であるということ。コマンドサーボ自体は近藤科学だったりピルクスから数種類出ていますが双葉以外のメーカーはTTL方式による通信を採用しています。
人力飛行機の場合、パイロットの乗っているコックピットから尾翼まで約7mあります。この距離ならTTL通信よりも差動通信に利があるんじゃないんですかね?(比較実験等行っていないので、定量的なデータが無くて申し訳ないです。) 「じゃあ自分で通信ドライバを作ってつなげてやれよ。」という話になるんですが、去年まではMeisterでもRS232Cドライバで通信電圧を上げることで通信を行っていましたし、各社TTL通信とRS485のコンバーターを作ってやればそれでコックピット<=>尾翼間の通信は無問題かもしれません。
が、しかしですよ?メーカーの大量生産品大量生産品+自作回路どっちが信頼できるか?という議論になると明らかにメーカーの大量生産品を単品で使った時だと思ってます。(作る人が作れば違うのかもしれませんけど・・・)

 このへんの話は4つ目とも関連してくるのですがまずは下の動画を御覧ください。

 これは去年の機体の4thTFでのラストフライトなんですが、終盤右方向にながされてますね。これ実はコントローラーの電池が切れて尾翼のコントロールができていない状態なんです。フライト前の尾翼チェック後に電池が切れたと予想されていて(まぁなんともアンラッキーではあるんですが・・・)コントローラーからサーボへの通信が途切れているんですねぇ。
ただし、コマンドサーボはPWM方式と違って最後に入力された値を保持し続けるので尾翼の弛緩だけは免れた状況です。一度電源を入れて、目標角さえ設定してしまえば尾翼が弛緩しないというのは必ず曲がらなきゃいけないTT機はともかくDST機にとっては大きなアドバンテージですね。(万が一の不具合の際に軟着陸への道が残されますからね)

 最後のは5つ!って言いたかっただけなんで割愛します(殴

 さて、今年のサーボですがまた変えてRS405CB(メーカーサイト)にしようと思ってます。とりあえずサーボの固定が両もちに出来たりトルクが強かったり(待機電力も低下?)、断線の恐怖から解放されそうだったりと夢がいっぱいです。まぁその辺の話は今年の設計が終わり次第また仕様と思います。

 次回はCPPの話です。では

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