2017年8月の記事です。

≪2017年3月

鳥人間コンテストを終えて

書いた人: igrs | 17/08/24 23:23

 大会を終え,完全にひきこもりになっている元パイロットの五十嵐です.
 テレビ放送であった通り,Meisterの今年の記録は16801.28mで5位でした.正直言って,2年間やってきたことをこんなフライトで終わらせたくはなかったです.
 テレビ放送ではフライトの様子が全く映っていなかったので当日のフライト内容を簡単に書きたいと思います.
飛行経路.mp4
当日の飛行経路 (30倍速)
 プラットホーム上は1時方向から2m弱の向かい風が吹いていて,離陸にはベストの状態でした.離陸したときに若干右にロールしましたが難なく立て直し,そこから1km付近までは向かい風1mほどでいい感じに飛行できましたが,沖に出た瞬間に地獄が始まりました.1km過ぎたころから風が非常に乱れ,機体があおられ,高度が乱高下するようになりました.ペダルも重くなり,一瞬ではありますが500Wを超えました.Gloriaの設計出力は240Wで駆動・プロペラ系は安全率2で設計してありますので許容出力は480Wです.よくあそこで壊れずにもったなぁと感心しております.(正しい設計・製作としては壊れないといけないのかもしれませんが...)
出力.jpg
当日の出力
 4km付近で何とか風上に機首を向け体制を整えたものの,今度は予定したコースから大幅にずれ軌道修正をする羽目になりました.一度風上に向けたものを背風になるまで回すのは結構つらかったです.背風に乗った機体はぐんぐんスピードをあげ,対地速度が最大12m/sをこえ,1km1分30秒をきりました.今年はTT機も飛んでいましたが,対地速度に関してはたぶん一位です.(これより速かったチームがいたらごめんなさい.修正します.) ←Rokkoさんのほうがはやいらしいです.
対気・対地速度.jpg
当日の対気速度・対地速度
 8km過ぎで左に向きすぎたものを調整してから15km付近まではそれまでに比べると天国でした(それでも背風で対地速度は10m/s程度ありましたが...).ペダリングも安定し,何もしなくてもまっすぐ飛んでいくGloria本来の飛行ができた瞬間でした.15km過ぎに再び背風が強まり,いきなり高度を2m近く落とされました.高度を上げるため出力あげようにももう足に力が残っておらず,最後は2mの高さから失速するような形で墜落しました.背風に乗っていたこともあり,着水の衝撃は大きく,陸に機体が帰ってきたときにはプロペラのスパーが片方折れ,後藤桁(パイロット後部の桁)にひびが入り,上田桁(コックピット上部胴体桁)が真っ二つに折れていました.
高度.jpg
当日の高度
 北ルートに関してはこれが自分の限界だったと思います.むしろ良く飛べたほうだと満足しています.ただ,直後に飛んだBHIさんの飛行を見るとルート選択に後悔がのこります.できることならもう一回同じ条件で南ルートでやり直してみたいと思う気持ちもありますが,この結果がパイロットとしての自分の実力です.
 2017年執行代は,一人一人のキャラがとても濃いわりによくまとまったチームだったと思います.荷重試験前のフレーム班やP班,ロールアウト直前の駆動班など何度かピンチがありましたが,班の垣根を超えてきちんと期日に間に合わせて機体を作れたのは17代の実力です.また,出来上がった機体も安定性と操舵性のバランスが非常によく,自分のわがままがきくとても乗りやすい機体でした.機体自体は40kmどころかどこまでもいける機体だっただけに,その実力に見合ったパイロットになれなくて申し訳なかったと思っています.
 2017年執行代としてこのメンバーに出会い,パイロットとして琵琶湖で飛ぶことができて本当に良かったです.正直なところ,もう一度あの7月30日をやり直したいという気持ちはありますが,自分はGloriaを超える機体を作ることはできないし,Meisterの環境を作れないし,なにより,パイロットだったころのあの体力を取り戻す自信はないのでもう琵琶湖で飛ぶことはないとおもいます.もし万が一,次に琵琶湖で飛ぶとしたら,親か彼女を後ろに乗せて2kmほどを目標に遊覧飛行するような記録なんてどうでもいいものになるでしょう.
 最後になりましたが,自分一人を琵琶湖で飛ばすためだけに2017年執行代だけでなく,品のない17代に付き合ってくれた2018年執行代や17代の活動を早くからはじめることを許してくれた2016年執行代,作業場所を貸していただいてるものつくりセンター,その他大勢の方に協力してもらいました.本当にありがとうございました.
 17代は終わってしまいましたが,もうすでに18代の製作もスタートしています.18代は今までにはなかった新しいことにチャレンジしているようです.
 どこまでも挑戦し,創造し続けていくMeisterを今後もよろしくお願いいたします.

コメント(1)

  • OB [お疲れ様です。良く纏まっていて読みやすく...]

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