yが書いた記事です。
書いた人: y(2007/10/18 12:53:07)
書いた人: y(2007/09/27 13:36:04)
本来の第弐話がNice boat.されたので補完してみんとす。
前回までのあらすじ
わざわざ壊すために桁を巻くという戦前の網走刑務所並の拷問を終えたFRP(Freedom Rest Pc)の面々。
しかし安堵の暇も無く、片手で数えるほどの回数のみしか使用しないためのU字なる物を作らねばならぬことが発覚。
はたしてFRPに安息のときは訪れるのか、そしてU字とは一体何物なのか……!?
あらすじオワリ
指令によると朝からU字を巻くらしい。U字というのは翼部分の骨組みとパイロットがぶら下がる部分の骨組みを繋ぎとめる部品。名前の由来は或る方向から見るとUの字型をしているからだと思うが自信が無い。
Uの字型だと巻くという言葉を使うのはおかしいだろう、という人が多いと思いますが、広辞苑第二版補訂版(古いのは勘弁してくれ)によると
ま・く【巻く・捲く】①まるくくるくるとたたむ。②からみつける。③取りかこむ。④綱を巻いて引き上げる。⑤登山で、悪場や頂上を避けて迂回する。⑥「舌を巻く」の形で、驚く、驚嘆する意。⑦俳諧の付合をする。⑧「管を巻く」の形で、酒に酔い、とりとめのないことをくどくどという意。
という訳で⑧の略語なんですね。酒を飲みながらの作業だからです。
いつの間にか切ってあったプリプレグシートを抱き炭素のかほりを愉しみながら作業場へと向かうと、何やら横でも桁を巻くらしい。
傍にいた詳しそうな人に尋ねてみると、E桁というのを試験的に巻いてみるとのこと。
ケタッテ ツバサノ ホネグミノ アレ デスヨネ
キョネンハ ディーケタマデ デシタヨネ
コトシモ ミトラ ノ ウマレカワリヲ イワエナインデスネ
E D C B A B C D E
— = ニ ニ 二二 ニ ニ = —
"New!" "New!"
聞かなかったことにして作業再開。しかしちっこいからかやたらとplyが多いなあ。22plyってあんた過強度ってもんを知らんのか。
しかし1ply当たり10分もしないのでどんどん作業が進むな。
こりゃあ楽勝で終わるんじゃないかウハハと思った矢先に、まさかあんなことが起こるなんて。
あ…ありのまま その時 起こったことを話すぜ
「おれはマンドレルの前で18ply目を貼り付けていたと
思っていたらいつのまにかシートの幅にテーパー(taper:先細るの意)がかかっていた」
な…何を言っているかわからねえと思うが 俺も何をされたのかわからなかった……
頭がどうにかなりそうだった……
見間違いだとか定規が曲がってるだとか そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ
もっと恐ろしい まさかのシート切りミス の片鱗を味わったぜ
調査してみると他にも2枚ほど異物が混入している。
つうか18ply目が剥がれねえ。誰だよ、ここまで貼り付けやがったのは。
え、み皆さんなんでコッチ指差すんですかー! それじゃあ自分が貼ったのがばれちゃうじゃないですかっ! これが周知プレイってやつですか!? あ、でもこれはこれで……あ、ちょっと置いていかないでー!
ア
イ
キ
ャ
ッ
チ
みんなテンション下がったついでにお昼休み。ついでに小倉庫でネットサーフィンしているとどうやら誰かが真シートを切ってくれたらしい。心の中で感謝しつつ作業場へと走る。
残りのplyも気泡入りまくりだったりと些細なこともあったが
「元々過強度だからヨユー」
「気泡入ってないplyのほうが多いから多数決的に大丈夫」
「次のply貼れば気泡の入ってない確率は50%まで下がる」
「つうかどうせ端部じゃね? 真ん中だけど」
「そのセリフ何回も聞いた気がするのは気のせい」
「18plyで遅れたんじゃなくて、どうせ隣はもう少し時間かかりそうだから時間調節しただけ」
と、新兵器ポジティブの開発に成功し、難なく作業を進めていく。
貼り終わった! U字巻き完!
しかしE桁にテンションテープなる物を巻きつける作業が残っていたのを思い知らされ
Э青年テープ巻き中
巻き終わった。長い戦いだった。まさかラディッツより強いやつらがやってくるなんて……。
さて焼きの準備。〇〇ー〇! 炉持ってこーい!
U字特別仕様に炉を換装している時、どこかで見たような片面黒でもう片面が白のペラペラしたもんが発掘される。
これってもしかしてクロs(ry
ざわ…
ざわ…
「それが無い場合の強度を調べるための試験桁だろ?」
そういうことになっていたように今したのを全員が思い出し皆の胸に安堵感。
炉も組みあがったし、さあてネットするか。焼きは誰かやってくんろ。
…! レーダーに感!
ΩΩΩ<な、なんだってー!
ツ
ヅ
ク
新たに一年生が加入したことによりますます混迷を極めるteamFRP(Freedom Release Please)。
東北での滝修行を終え心身ともに限界を感じ関東に帰還した。
が、待っていたのは我が子を殺すにも等しい残酷な命令であった。
設計様の命により第壱話で巻いた桁、及び第弐話で横で巻いていたE桁を自らの手で折らねばならない日がとうとうやって来てしまった。
通称「桁破壊試験」。本番使用桁の精度を高めるためには無くてはならない試験。一本何万円分か分からないあたりが恐怖を感じさせるが気にしてはいけない。
主任が所用でいないため戦力が六割ダウンした状況という開始前から難航が予想される今回の作戦。
しかも上の方で協議があったらしく、何故か実質的な労働は全て一年に任せるということに。
もう既に十月にも入り、日の入りもだいぶ早くなっている状況でそうした布陣を取ることに一抹の不安も感じるが、後続を育てるための致し方ない判断と納得。まぁ働かないですむからいいんでね。
某企業の方の接待のために設計が一時離脱。設計がいないと
おれたー、おわったー、めしー、ねるー、わすれたー
で完結してしまい、試験の結果が本番桁にフィードバックされないので辛抱強く一時間程度の待機。
設計がやってきたので準備開始。しかし、やはり一年生が慣れなていないため準備が難航。
準備の最中は傍から見るとどう見ても奇怪な宗教儀式なので通行人の熱い(蔑みの)視線が集まってしょうがない。
二時間経過。もう辺りも暗くなり始めているのですがという頃に桁固定完了。さーて、始めますか。
しかしここで電装待ち。どうも慣れない計器の操作で手間取っている模様。ここは暖かく見守るべき。
さて始めましょう、といっても一年生が甲斐甲斐しくやってくれるので二年生は見てるだけですな。
ちなみに神とは破断が予測される近辺で桁の様子を観察する役割の通称。誰もやりたがらない危険な役目。
まずはT曲げですね。これで折れる筈はないんですが何故か盛大にたわんでいます。設計も首を傾げる。というかTってなんだ。
数値の伝達を誤ってはいけないので周囲には静寂が求められる。でもインコがうるさすぎて意味ねえ。
とりあえず折れはしなかったので本番たるF曲げへ移行。Fはフランジのことらしい。フランジが何のことかは設計に訊いて下さい。
数々の以遠が重なり周りはもう真っ暗なんですが。ライトを用いて無理矢理にでも決行する模様。
荷重を増やしていったら折れた。割れ目から中が見えますね。
中に人なんかいないじゃないですか(笑)。
なんか結果と計算の差がおかしいらしいが詳細は設計に丸投げ。
次はE桁ですか、眠いんで帰っていいですか。だめですか。そうですか。
また準備に時間が……。秋は夜が長いな。
とか言っているうちにE桁も順調に破壊されました。瞬殺ですな。やはりクロスを貼らなかったからか。
なんかこれも値が食い違うってさ。知らんがな。
E桁の準備中にFRP前主任登場。した気がするのだが写真に残っていない……。本当に来たのだろうか。
まさかとは思いますが、この「前主任」とは、あなたの想像上の存在にすぎないのでは
ないでしょうか。もしそうだとすれば、あなた自身が統合失調症であることに
ほぼ間違いないと思います。
あるいは、「前主任」は実在して、しかしここに書かれているような異常な行動は
全く取っておらず、すべてはあなたの妄想という可能性も読み取れます。
この場合も、あなた自身が統合失調症であることにほぼ間違いないということになります。