2011年8月の記事です。
≪2011年6月 2012年3月≫
書いた人: 7@駆動系 | 11/08/17 20:41
お久しぶりです。2011年度駆動系主任および設計の七海です。鳥人間コンテストが終わり、はや3週間がたとうとしています。あぁ、やっぱり緊張しましたね、本番は。いや、緊張というよりは不安かもしれません。ひたすら不安でした。本番一か月前の最後のTFでの、ユニバーサルジョイントが破壊されるという事故以来、本当に不安で仕方なかったんです。使いまわしだったとはいえ、アレが壊れたということは、何が壊れても不思議じゃないという考えがあり、鳥コン出発前日などは、S45Cのキーがせん断破壊されたり、チタン64合金の軸がねじり破壊されたりといったあり得ない夢も見ました。琵琶湖に到着してからも、TFからずっと使っていて、作り直さなかった唯一のパーツである上縦軸のキーが少しゆるくなっていて、そこで何かあるんじゃないかとずっと心配でした。出発前はこれでも大丈夫と確信を持っていたのですが、琵琶湖では作り直さなかったことを後悔していました。(ドライブシャフトをずっとイジイジしていたのはそのせい。)さて、そんな不安がありながら、無事に鳥コンが終わりました。結果はまだ言ってはいけないということで、どこまで書けはいいやら・・・。まぁ、競技の結果は言ってはいけないという解釈で、駆動系とコックピット班について軽く触れて最後としましょう。鳥コンでは、スターターという大役を担うこととなったコクピ3主任(またの名をコクピ3クズ)・・・。3人で夜のグラウンドや公園を走ったり、去年のコックピットを用いてスタートの練習をしたりと、入念に準備してきました。そして、本番では、機体運搬の際になど、おそらくパイロットの次に優遇してもらいました。プラットホームへ向かうコクピ3主任です。左から、フェアリング、フレーム、駆動です。この写真気に入ってます。さて、そんな準備万端のスターターの雄姿は、8/19(金)19:00~の鳥人間コンテストでご覧ください。ネタばれ→(まぁ、向かい風4~5m/sって、ちょっと押せば浮いちゃうよね。ほとんど何もしませんでしたさーせん。)鳥人間コンテストで最も緊張した場面は、じつはフライト直前の回転試験でした。というのも、本番前日の機体審査では、突然の豪雨のために回転試験を行うことができず、またギアボックスも組み上げた状態で放置せざるをえなかったので、琵琶湖についてから調整や確認を全く行えなかったんです。もちろん、私たちとしてはほぼ万全を期したので、大丈夫だと思ってはいましたが、やはり不安とは完全にはぬぐえないものです。
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お久しぶりです。2011年度駆動系主任および設計の七海です。
鳥人間コンテストが終わり、はや3週間がたとうとしています。
あぁ、やっぱり緊張しましたね、本番は。
いや、緊張というよりは不安かもしれません。ひたすら不安でした。
本番一か月前の最後のTFでの、ユニバーサルジョイントが破壊されるという事故以来、
本当に不安で仕方なかったんです。
使いまわしだったとはいえ、アレが壊れたということは、何が壊れても不思議じゃないという考えがあり、鳥コン出発前日などは、S45Cのキーがせん断破壊されたり、チタン64合金の軸がねじり破壊されたりといったあり得ない夢も見ました。
琵琶湖に到着してからも、TFからずっと使っていて、作り直さなかった唯一のパーツである上縦軸のキーが少しゆるくなっていて、そこで何かあるんじゃないかとずっと心配でした。出発前はこれでも大丈夫と確信を持っていたのですが、琵琶湖では作り直さなかったことを後悔していました。(ドライブシャフトをずっとイジイジしていたのはそのせい。)
さて、そんな不安がありながら、無事に鳥コンが終わりました。
結果はまだ言ってはいけないということで、どこまで書けはいいやら・・・。
まぁ、競技の結果は言ってはいけないという解釈で、駆動系とコックピット班について軽く触れて最後としましょう。
鳥コンでは、スターターという大役を担うこととなったコクピ3主任(またの名をコクピ3クズ)・・・。
3人で夜のグラウンドや公園を走ったり、去年のコックピットを用いてスタートの練習をしたりと、入念に準備してきました。そして、本番では、機体運搬の際になど、おそらくパイロットの次に優遇してもらいました。
プラットホームへ向かうコクピ3主任です。
左から、フェアリング、フレーム、駆動です。この写真気に入ってます。
さて、そんな準備万端のスターターの雄姿は、8/19(金)19:00~の鳥人間コンテストでご覧ください。
ネタばれ→(まぁ、向かい風4~5m/sって、ちょっと押せば浮いちゃうよね。ほとんど何もしませんでしたさーせん。)
鳥人間コンテストで最も緊張した場面は、じつはフライト直前の回転試験でした。
というのも、本番前日の機体審査では、突然の豪雨のために回転試験を行うことができず、またギアボックスも組み上げた状態で放置せざるをえなかったので、琵琶湖についてから調整や確認を全く行えなかったんです。もちろん、私たちとしてはほぼ万全を期したので、大丈夫だと思ってはいましたが、やはり不安とは完全にはぬぐえないものです。
そんな中迎えた直前の回転試験。パイロットと相談した結果、直前に負担になることはしたくないということで、CPPでプロペラの迎角を一番小さくした状態で、普段はプロペラが135rpmのところを90rpmにして行いました。本番とは負荷が全く違いますが、状況的にはしょうがなかったと思います。
そんな回転試験でしたが、とくに異常も見つからず、ひとまずは安心しました。あとは本番でなにも異常が発生しないことを祈るのみです。
鳥コン終了後に回収されたギアボックスです。
左が下ギアボ、右が上ギアボ並びにプロペラシャフトです。
我らがギアボックスの雄姿は、8/19(金)19:00~の鳥人間コンテストでご覧ください。
ネタばれ→(なにも異常なかったみたいです。きれいに帰ってきました。信頼性もバッチリだったみたいですね。)
さて、鳥コンが終わって、肩の荷が下りたというか、非常に開放感に満ち溢れています。
今年の駆動系は、軽量化と信頼性の両立をより高いレベルでというテーマのもと活動してきました。
その結果、駆動系総重量2,650g(クランク、下ギアボ、ドライブシャフト、上ギアボ、プロペラシャフト、ハウジングならびにネジなどの周辺パーツ)と、おそらく歴代最軽量のものを作り上げることができました。かるいです。
信頼性については、8/19(金)19:00~の鳥人間コンテストでその結果をご覧ください。
最後に、私は仲間に恵まれました。特に、コクピのメンバーは最高でした。
駆動系の班員は、私の無茶な設計を高いレベルで具現化してくれました。とても手間がかかる加工だったはずです。
本当に感謝しています。
3主任は、周りからはクズだの空気を読めないだの協調性がないだの言われていましたが、結果としてはコックピット班としていいコックピットが作れました。なにより、班内で衝突もなく、よく話し合うことでお互い意思が疎通していたので、コクピの作業は楽しんで行うことができました。このメンバーじゃなければ楽しく作業できなかったかもしれません。
みんな、ありがとう。
残った私の仕事は、Meisterで受け継がれてきた伝統と技術を、後輩に伝え託すことです。
ということで、引継ぎ資料を書かなければ・・・。
では、8/19(金)19:00~の鳥人間コンテスト、ぜひご覧ください。
失礼します。
11年度 コックピット班駆動系主任 七海元紀