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相貫の最後の仕上げとなる作業。相貫部にカーボンクロスを貼り付け補強します。
相貫部の強度の大部分を出しているので、重要な作業です。
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2004年度のフレーム。
全ての桁相貫をパテまで終わらせてから、1箇所ずつオーバーレイをしていきます。
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今回は、後藤と下田の相貫部をオーバーレイします。
クロス
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黒いのがカーボンクロスです。
炭素繊維をまとめた帯が縦横に編みこまれていて、この繊維の帯の密度(帯1本に繊維何千本か)や帯の編み方によっていろいろ種類があります。
オーバーレイには、クロスを繊維の方向を変えて右翼側と左翼側にわけてそれぞれ2ply(2枚)ずつ貼ります。
斜めに交差している方が上に来る。
また、白い2種類ある布切れは、ピールクロスとブリーザークロス(モコモコしてるのがブリーザー)といい、後で使用します。
エポキシ樹脂
  
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貼るクロスと同じ重量のエピコートと、エピコートの15%の重量のTEPA(テトラエチレンペンタミン)を混ぜて、エポキシ樹脂を作ります。
含浸
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黒い「脱泡ローラー」を使って、エポキシ樹脂をクロスに染み込ませます。
このエポキシ樹脂がクロスを桁に貼り付ける際、接着剤の役目を果たすのです。
追従
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含浸したクロスを相貫部に貼り付けます。樹脂量が少ないと貼りにくいのですが、多すぎると今度は重くなるので、その辺が難しいところ。
 
クロスを貼った上から、ピールとブリーザーを順に貼り付けます。
これらが余分な樹脂を吸い取ってくれるのです。
バッグ

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今度はバッグと呼ばれるものを作ります。
黄色いのはブチルと呼んでいて、テープや接着剤のような役目に使用しています。
分厚くて押しつぶすこともできるので、シワが入らずに機密性の高いバッグが作れます。
これを相貫部のまわりに貼って、密閉します。
真空引き
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最後に真空ポンプを用いて真空引きをします。
バッグ内の空気を抜いて、クロスを桁に圧着させ、同時に余分なエポを吸い出してしまうのです。
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24時間以上かけて樹脂を硬化させたら、バッグから開封して、完成です!!
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